2011年1月10日月曜日

もったいない。

安美錦関が所属する伊勢ヶ濱部屋のブログには、本場所が始まると、毎日その日の取り組みに関する各力士のコメントが書き込まれる。

それを読むと、その日どういう作戦だったのか、取り組み後どういう心理状態なのかを知ることができる。

初日の取り組みを終えた安美錦関のコメントは、「もう少し土俵の中心で引きが決められたら最悪でも同体にできた」。

いけんじゃろ!それじゃまるで、同体取り直しでもいいっていうふうに聞こえる。

勝たなきゃいけないんだから、同体、つまり引き分けを目指しちゃダメでしょ!

多分そういう意味ではないんだろうけど、どんな状況でも「引き分けでもいい」なんて考えは持つべきではないし、そもそも「引き」を認めてること自体が間違っている。

引いても、良いことなんてひとつもない。もし勝っても褒められはしないし、お客さんも喜ばない。それに、何より膝に負担がかかる。

両脚で踏み込まない分、古傷のある右膝には負担をかけずに済むかもしれない。でも、左膝には右膝の分も負担がかかる。全体重を左脚一本で受け止めるから。今みたいに、引いて左脚だけで受けてたら、近い将来必ず左膝も傷めることになる。そうなったら引退するしかないよ。

いつ引退してもいいという覚悟で土俵に上がってるとは思うけど、最後の取り組みが「引き」じゃ、みっともない。角界一の相撲巧者と言われる安美錦の相撲じゃないよ。

「体力温存のため相手の攻める力を利用する=引くこと」ではないと思う。動きをかわしたり、力を逃がしたりする方法は、引く以外にもあると思う。

安美錦関なら、それを見つけられる。少し頭を切り替えてほしい。


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