数年前から使っていた萩焼きの茶碗の口が、僅かですが欠けました。
(写真1、2)
永地博正(ながとちひろまさ)という作家さんの一点物で、とても気に入っているので、金継ぎをすることにしました。
商店街にある茶道具屋さんに問い合わせてみると、京都の業者さんに金継ぎを取り次いでいて、月に一度尾道に来ているとのことでした。
数日後、京都の業者さんが来る日に、茶碗を持って茶道具屋さんに行くと、残念ながら、入れ違いで帰ってしまっていました。
次に来るのは1ヶ月後だそうで、「これは、もしかすると金継ぎするなという意味なのかな」と考え、金継ぎはしないことにしました。
それでも、欠けた茶碗を使うのは気が進まないので、
茶道具屋さんの数軒隣りにある食器屋さんに入ってみました。
いくつも茶碗が並んだ中から、ひときわ鮮やかな木蓮の花が目に飛び込んできました。
大好きな小林古径の「木蓮」を思い出し、一目で気に入って、即購入することにしました。
そのとき私は、小風呂敷に包んだ欠けた茶碗を手にしていたので、食器屋の女将さんに茶碗を見せて、事情を話しました。
女将さんが言うには、私の茶碗は欠けたのではなく、釉薬が剥げたのだそうです。
萩焼にはよくあることだそうで、金継ぎで埋めても、使って水分を含むと再び別の箇所が剥げる可能性が高いとのことでした。
欠けてしまった部分は元通りにらならないけど、もう欠けさせないためには、
しばらく茶碗を休ませることだと教えてくださいました。
「ある程度使ったら水分を飛ばして、また使う」これを繰り返しすれば、萩焼はとても強くなるとのことでした。
せっかく買ったので、ご飯は木蓮の茶碗で食べ、萩の茶碗ではお抹茶をいただこうかと思います。
普段は紅茶かハーブティーで、お抹茶はたまになので、茶碗の使用頻度としては丁度いいのではないかな。
2 件のコメント:
木蓮のお茶碗、いいですね!
お茶碗を変えると、新鮮な気分になりますよね・・・
前のお茶碗は、萩焼のお茶碗だったんですか・・・私もこんど、そういう○○焼きとかのお茶碗に変えてみようかな・・
お茶碗も、休ませてあげないといけないんですね・・・!
私も、お茶碗も休ませないといけないと、初めて知りました。
ただ、萩焼は、使うのと休ませるのを交互に繰り返すことで、とても強くなるそうです。
そして、強くなったころに、いい色に落ち着くんだそうです。
作家さんが丹精込めて造った茶碗ですから、そうなるまで使いたいと思います。
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