2010年11月25日木曜日

フランダースの光





奥田元宋・小由女美術館で開催されている企画展を観に来ました。

「フランダースの光 ベルギーの美しき村を描いて」
19世紀末から20世紀初頭、
ベルギー北部のフランダース地方にある小さな村に芸術家たちが集まり、
その美しい風景と素朴な村人たちの生活を描いたそうです。
それらは「ラーテム派」と呼ばれ、
太田喜二郎や児島虎次郎らも留学して学んだそうです。
バルビゾン派のベルギー版みたいな感じでしょうか? 違うかな。
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昨日、母親と或る洋画団体の展覧会に行ってきました。
母親は絵手紙を習っていて、その先生が洋画家で、その洋画団体に属しているのです。
私も以前一年位その先生に絵手紙を習ったことがあります。
私は正直なところ、絵手紙の定義に疑問を持っていて、
習えば習うほど、その思いが膨らんでいきました。
結局、その先生に絵手紙を習うのはやめて、
別の日本画の先生に付いて、丸山四条派を習うことにしました。
ところが、その日本画の先生は一人暮らしをしている90歳近いおじいさんで、
日頃、人と話をするどころか、人間を見ることすらないような人で、
私が行くと、絵の指導をせずに昔話ばかりしていました。
それがまた戦争中の話ばかりで、フィリピンだかどこかの最前線へ行った話を、
わざわざ物置から引っ張り出してきたアルバムを見せながら、
2時間近く語り続けるのです。
そんなものより、師匠である堂本印象や大島祥丘の絵を見せてくれと、
私は思いました。口には出しませんでしたが…
運筆と模写をひたすら繰り返していくうちに、絵に対してバレエほどの情熱がないことを悟り、
いつか踊れなくなったら再開することにして、絵を描くことからは一旦離れることにしました。
しかし、母親は、絵手紙の先生の助言もあり、今も私に絵を描かせたがっているのです。
母親の友人が勤める宝石店に、月替わりで飾る絵を、母親が頼まれて描いているのですが、
ネタに困ると、私が以前に描いた絵を勝手に持って行くのです。
そして、好評だという報告を聞いては悦に入っています。
昨日も、その洋画団体の重鎮の方に、
「観たいと思う絵は、若いうちに、どんなことをしてでも観たほうがいい」
そう言って、この「フランダースの光」を観るよう薦められました。
私は別に観たいとは思わなかったのですが、
母親が拝観料とガソリン代として幾らかくれるというので、
それなら行こうかと、ドライブがてら来た次第です。
絵を観た感想は特になく、また描きたいと触発されることもなく、
強いて言うなら、
緑色の葉の茂る木々が乱立する中を、細い道が真っ直ぐ通っている、道の向こうには光がある、
そういう絵を自分が好む傾向にあると気付きました。














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