尾道北高校 正門
槙ヶ峰会館
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ある塾講師の方が私の母校についてブログに書いていました。私の母校は、広島県立尾道北高校といい、地元ではちょっと有名な進学校です。
その方によると、広島県東部で進学させるなら、私立よりも県立の尾道北高校のほうが断然良いとのことです。有能な教師が集結しており、生徒の半数以上が国公立大学へ進学するからだそうです。
指導も厳しく、その厳しさから「北高プリズン」と言われているらしいです(私は初耳) プリズン、つまり監獄です。入学したが最後、3年間の過酷な受験勉強が待っています。
実際に、その監獄生活を体験した人間にしてみると、それが普通だと思っているので、まさか自分が監獄と揶揄されるような特殊な環境にいるなんて、思いもしませんでした。
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今はどうなのかわかりませんが、私の在学中は、まず7時30分から50分授業が始まりました。通称『ゼロ時間目』次に、ホームルームを挟んで、50分授業が1〜6時間目まであり、その後、掃除を挟んで、80分授業が3コマありました。全ての授業が終わるのは、確か20時40分頃だったと思います。
しかも、それだけ授業数がありながら、休憩時間も自主的に勉強していました。授業の合間の5分間に、「一問一答」や「でる単」などの参考書を開き、ひとつでも多く知識を増やそうとしました。正に、寸暇を惜しんで勉強していました。
連休明けには必ず「課題テスト」があり、連休の長さに応じて、三教科だったり五教科だったりしました。体育祭や球技大会などのイベントの翌日には、必ず模試があり、浮かれた心を現実に引き戻されました。
素行にも厳しく、男女交際は「恋心の深さと成績は反比例する」などと言われ、否定されました。成績が悪ければ、部活は即クビになりました。色気づいて制服を改造したりすると、「中学生じゃあるまいし、いい歳してバカじゃないの?」と、他の生徒から白い目で見られ、その冷徹な視線に耐えかねた生徒は、一週間も経たないうちに規則どおりの制服に戻していました。
夏休みなどの長期休暇には、補充授業という名目で80分授業が毎日数コマありました。授業のない時間には教室で自習をしましたが、当時は教室にエアコンがなかったので、夏休みには渡り廊下に机と椅子を出して勉強しました。この渡り廊下が争奪戦で、朝早く行かないと確保できませんでした。なので、夏休み中でも8時には登校し、自習場所の確保に燃えていました。ちなみに、今は各教室にエアコンが設置されているらしいです。
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全寮制の私立の進学校なら、珍しいことではないかもしれないけど、我が母校は、ごく普通の県立高校です。つまり、高校の授業料が無償化されれば、タダで私立の進学校並みの教育を受けられるのです。それもあって、件の塾講師さんは私立高校よりも我が母校を薦めるとのことでした。
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いま思うと、監獄は監獄で結構楽しかったです。もし過去に戻れるとしたら、私は高校時代に戻りたいと思います。勉強は正直きつかったけど、その分イベントでは弾けたし、些細なことで盛り上がりました。あんなに精一杯生きたのは、高校の三年間が人生の中で一番です。
北高プリズン、最高!!