2011年8月6日土曜日

祖父の思い

私の母の実家は家庭環境が複雑で、そのせいか母と叔父(母の弟)は、20年以上疎遠になっていた。

今春、私が祖父の家近くの会社に入り、偶然叔母(叔父の奥さん)と再会し、それをきっかけに俄かに母と叔父の距離が近くなった。
電話で話すだけでなく、母は得意の絵手紙を描いて送ったり、叔父は叔母の実家で採れた野菜や果物を持ってきてくれたりした。
叔父が私の家に来たのは、叔父が結婚の挨拶に来たとき以来だ。
母は、疎遠にはなっていたものの、祖父の代には小さな田舎のお祭り程度だったベッチャー祭を、祭太鼓だけでも何かイベントがあるごとに駆り出されるほどに大きくした叔父を誇らしく思っていた。
そして、今はもう嫁である叔母のこともわからないほどボケてしまった祖母(母の母)を、働きながら、三人の息子を育てながら、ずっと面倒を見ていた叔母に、感謝と詫びの気持ちが溢れたようだ。
相変わらず母は、祖父の墓参りにも行かないし、祖母にも会いに行かない。
でも、以前とは少しだけ実家に対する思いが変わったようだ。
最近の叔父夫婦と母の様子を見ていて、もしかすると私が今の会社に入ったのは、祖父の導きだったのかもしれないと思い始めた。
孫の中で一番かわいがっていた私を近くに置いておきたくて、墓から目と鼻の先にある会社に入れたのかと思っていたけど、それだけじゃなかったのかもしれない。
やっぱり娘と息子には仲良くしてほしいのだろうと思う。
たった二人の姉弟だから。
いざというときには、助け合って支え合って、生きていってほしいのだろうと思う。










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