ナインティナインの岡村さんが、新番組の記者会見をしたそうです。
テレビ東京の「ちょこっとイイコト」というバラエティ番組で、
岡村さんや同じく司会のホンコンさん、あるいは他のタレントさんが、全国にロケに行き、
ちょこっとイイコトをしてささやかな幸せをもたらすというものだそうです。
それなら…
私を東京ディズニーランドに連れてってほしい。
実は私、東京ディズニーランドに一度しか行ったことがありません。
ディズニーシーに至っては、まだ一度も行っていません。
なぜなら、そのたった一度のディズニーランド訪問で、とてもつらい経験をしたからです。
十数年前、まだディズニーシーができていなかった頃、
ディズニーランド隣接のホテルで行われる親戚の結婚式に出席するため、
私は両親と、前日に浦安入りしました。
もちろん、家族とディズニーランドを楽しむためです。
そして、半日を園内で過ごし、ホテルに一旦戻って夕食を済ませたあと、
パレードを見るため、再びディズニーランドへ入りました。
陽が落ちて夜になり、
パレードが通る道の両脇は、場所取りの人々で埋め尽くされていました。
そのとき私は、コンタクトレンズの調子が悪かったので裸眼で、
視力0.04という超近眼の状態でした。
視力0.04の見え方がどういうものか、視力の良い方や軽い近眼の方には想像つかないと思います。
例えば、50cm離れたところにある1cm角の文字も、ぼやけて全く読み取ることができません。
1m離れると、人の顔はただの肌色の塊にしか見えません。
周りの景色に至っては、すりガラスを通して見ているようなもので、
にじんだ色と形をかろうじて知ることができる程度です。
そんな状態でしたので、パレードを見たところで何も見えないに等しいのですが、
せっかく来たのだからパレードを見たいという母親の要望に応えるため出かけて行きました。
そして、ほとんどぼやけて見えない目を必死でこらして、
場所取りの人々の中に空いた箇所を探しました。
すると、ポッカリと一ヶ所、地面が露出している所がありました。
パレードを見るにも絶好の地点だったので、私は走ってそこへ行き、両親を呼びました。
しかし次の瞬間、そばにいた男性スタッフが、すごい剣幕で怒鳴りました。
「ここは身障者用のスペースです! 健常者の方はご遠慮ください!」
そう言って男性スタッフが突き出した杭状のものを見ると、
青色の地に白い輪のような模様がありました。
車椅子の絵だろうことは、私にも容易に想像ができました。
昼間、あれ程にこやかで、「この人達は客に対して怒ることがあるのだろうか?」
という素朴な疑問が湧くくらい温厚だった人達の一人に、
同一人種とは思えないほどの豹変ぶりを見せられてしまいました。
私は驚きと恐怖のあまり、自分の目のことを説明する余裕もなく、
詫びを言って、急いでそこから立ち去りました。
その衝撃は、あまりに大きく、私は、その日の怒鳴られたこと以外のディズニーランドでの全ての記憶を無くしてしまいました。
パレードを見たのか見ていないのかわからない。
昼間、どのアトラクションに乗り、何を買ったり食べたりしたのか、覚えていません。
ただ、証拠写真があるので、スプラッシュマウンテンは乗ったらしい。
広島の友達からお礼の手紙がきていたので、お土産を買ったのは確かです。
そのときのトラウマは今も続いていて、テレビでディズニーランドを見ると、
胸が締め付けられるようで、少し苦しくなります。
先日、岡村さんが番組のロケで、よゐこの浜口さんと一緒にディズニーランドへ行っていました。
気乗りしなかったものの、岡村さんが出ているので観ていました。
岡村さんは、初め入園を嫌がって、テンションが低かったのですが、
園内を進むにつれ、みるみる上機嫌になっていきました。
ついには、「隠れミッキー」なるものを見つけては、子供のようにはしゃいでいました。
『あの岡村さんが、あんなに楽しんでいる』
私も岡村さんのようにディズニーランドを満喫して、かつてのトラウマを払拭したくなりました。
私も人並みに、ディズニーランドで素敵な楽しい思い出を作りたい!