2015年8月23日日曜日

映画『獄門島』

BS―TBSで放送された市川崑監督の『獄門島』を観た。

1977年製作。金田一耕助は石坂浩二さん。

銀幕の女優さんは本当に美しい。

今ほど映像技術がない時代に、あの美しさ。衝撃。

その一方、

デビュー間もない浅野ゆう子さんが白目をむいた死体になり、
子役時代の荻野目慶子さんは台詞なし。

極め付きは、ガンダムのシャア・アズナブルが、小坊主役で顔出し出演。池田秀一さん元子役です。

余談ですが、私は、金田一耕助シリーズの中で、この『獄門島』が、原作者である横溝正史の意図を一番良く現していると思う。

横溝正史さんが岡山県に疎開中、同じ岡山県内で未曾有の事件が起きた。津山事件だ。

犯人は遺書に、怨みを抱いていた二人の女性が同じ日に村に帰省していなければ、計画を実行しなかっただろうと記している。

『獄門島』も、長男千万太の戦死の知らせと、寺の釣り鐘の帰島と、妾腹の子ひとしの生還の知らせという、先代の遺言を実現するために必要な要素全てが同じ日にもたらされるという偶然により、決行された。

津山事件は、横溝正史に相当な衝撃を与えたらしく、『八ツ墓村』だけでなく色々な作品に反映されている。

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