2010年9月21日火曜日

大相撲秋場所 十日目

安美錦関、負けました。


いいんです! ケガしなかったら!!


今日の対戦相手の栃ノ心関との取組で、先場所ケガを悪化させたのですから。


安美錦関自身は、悔しくて仕方ないでしょうけど…


もしかしたら、今場所一番悔しい相撲だったかもしれませんね。


大きい相手だから左からおっつけていったけど、おっつけが効かなかった。でも、


「自分の身体と相談しながら、無理をしない」


これが何より一番です!!


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今日の向正面の解説は、元海鵬関の谷川親方でした。


谷川親方は、安美錦関と同じ青森県西津軽郡深浦町出身です。


そこで、安美錦関のエピソードをいくつか紹介していらっしゃいました。


安美錦関はすごい負けず嫌いで、子供の頃も泣きながら稽古をし、そして泣き言は決して言わなかったそうです。


押し出されても転がされても、泣きながら年上の子に向かっていく竜児少年の姿が目に浮かびます。


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今も、安美錦関の右膝の具合は、私たちが想像する以上に悪いのかもしれません。


安美錦関は、よく「相撲が巧いから、右膝のケガがあっても、今の地位で相撲が取れる」と言われますが、私は違うと思います。


安美錦関は、死ぬほど努力してるから、血の滲むようなトレーニングをしてるから、強靭な精神力があるから、
だから、常に幕内上位でいられるのだと思います。


先日、正面解説だった九重親方は、アナウンサーさんに
「安美錦関は相撲が巧いから、ケガがあっても幕内上位をキープできるんですかね?」
と、尋ねられましたが、その質問には答えませんでした。


安美錦関の右膝は、もう才能ではカバーしきれない状態だと、九重親方はわかっているのだろうと思います。


そして、それを克服するために、安美錦関が人並み以上の努力をしていることも。


脱臼癖のある肩を、筋肉の鎧で覆うことで相撲を取り続けた九重親方だからこそ、安美錦関の苦悩が理解できるのでしょう。


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「奇跡は努力した人だけに与えられる神様からのプレゼント」


『猟奇的な彼女』に出てくる言葉です。


安美錦関には、きっと素晴らしい奇跡がもたらされるはずです。

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