大相撲九州場所

九州場所は、横綱日馬富士の優勝で幕を閉じました。

安美錦関は８勝７敗の勝ち越しで、来場所三役に復帰できるかどうかギリギリのところです。
前頭筆頭の可能性が高いかなぁ。

今場所、思ったこと。

北の湖理事長が急逝し、
横綱白鵬は、北の湖理事長にもらった最後の言葉が「猫だましなんて横綱のすることじゃない」になったわけです。

一番一番恥ずかしくない相撲を取っていれば、常日頃から土俵の充実を願っていた北の湖理事長に、こんな風に恩を仇で返すようなことにはならなかったでしょう。

もし今日、私が不慮の死を迎えたとしたら、今際の際に昨日の相撲を思い出し、こう思うだろう。
『ああ、安美錦、相手をよく見て、相手の力を上手く利用した、いい相撲だったなぁ…』

その日の一番は、自分にとって最後の一番になるかもしれないけど、他の誰かにとっても最後の一番になるかもしれないのだ。

さて、一方の横綱鶴竜を悪く言う人がいるけど、
私は鶴竜は横綱として必要な存在だと思う。

元々懸念されていた感情的な部分が露呈してきた白鵬と、負けず嫌いな子供のままの日馬富士。

二人のように輝かしい遺伝子も持たず華やかさもない、ただ相撲が好きで努力して努力して横綱に登り詰めた鶴竜。

真面目で大人しく、本当は一番横綱として理想的なのに、評価されない。

でもね、こういう人が日本人は好きなの。

だから相撲協会は鶴竜をないがしろにしないで、成績は奮わないけど立派な横綱だと伝えてほしい。

強ければいいわけじゃないのは、朝青龍や白鵬でわかってるだろうに。

余談だけど、その白鵬、終盤は明らかに無気力相撲だった。
あれは誰も何も言わないのかね。